今季国内ツアー2戦目に臨んだ石川遼(26=CASIO)は1バーディー、3ボギー、1ダブルボギーの75とスコアを落とし、通算4オーバーの146で82位となり、2戦連続の予選落ちを喫した。日本での2試合連続予選落ちは12年(VanaH杯KBCオーガスタ、フジサンケイ・クラシック)以来、5年ぶり。次週マイナビABC選手権(兵庫)にも出場を予定している。

 スイング修正のため前日は18ホールで2度しか使わなかったドライバーは、第1ラウンド終了後の練習で好感触を得て“普段通り”の使用頻度に戻った。そんな中で「あれをやりたくない」と振り返ったのが後半11番。右に「ドプッシュ」して隣接する9番のティーグラウンド近くまで打ち込み、このホールをダブルボギーとして予選通過圏外にはじき出された。「ああいうのが出てしまうと、流れが変わってしまうのが今の自分の状態。精神的にも結構、打撃はある」と力なく笑った。1度だけ顔をのぞかせた悪癖の原因はトップ時の左手首の角度にあると分析できていても、ダメージが色濃く残った。

 雨の中、都心からもアクセスのいいコースには4000人を超えるギャラリーが来場し、その多くが石川の組についた。プロとして最高のパフォーマンスを見せたい思いはあるが、それ以上に自らの課題と向き合わなければいけないのが現状だ。「そこが非常にもどかしい。これだけたくさんの方に見に来ていただいて、残念な気持ちにさせてしまっている。キャリアを続けていく中で、どうしても試合の中で修正しなければいけないことが目の前に出てくるので、今はそういう時期としか言えない。『もう少し待ってください』と言える状態にしたいですね、まずは。今は…時間は読めないですね」と言った。

 言葉を選びながら吐露したジレンマ。復活への道のりが平たんでないことは、石川自身が誰よりも分かっている。降りしきる雨の中、練習場へ向かった。