時松隆光(24=筑紫ケ丘GC)が8バーディー、1ボギーの64で回り、通算9アンダーの133で単独首位に浮上した。

 飛距離の出ない時松にとっては雨でボールが転がらない苦しいコンディションだった。「ティーショットでフェアウエーに置ければピンを狙い、パターはショートだけしないように」。復調してきたショットを軸にメリハリの効いたプレーで難条件を克服し、今季ベストスコアをマークした。

 最終ラウンドが行われる22日は台風の影響で開催が危ぶまれている。プレーオフで敗れたANAオープン、1打届かなかったトップ杯東海クラシックと過去5戦で2度の2位を経験しているだけに「ずっと2位ばかりだった。(明日)優勝争いをやって勝てたら、今後の自信につながる」。しびれる勝負を制して悔しさを晴らし、シーズン終盤の爆発につなげたい思いを抱く一方で「(36ホール優勝でいいという気持ちも)ちょっとだけあります」。苦笑交じりでのぞかせた今季初優勝への本音も、プレーヤーなら当然抱く感情だ。

 最後は「あったらあったで、自分のゴルフをするだけです」と腹をくくった時松。36ホール短縮競技となれば73年のツアー制度施行後7例目のこと。その場合、賞金加算は規定により50%となる。