川村昌弘(25=antenna)は3バーディー、3ボギーの71で回り、通算2オーバーの286で初出場の全英オープンを39位で終えた。

 第1日こそ77をたたいたが、第2日に67と巻き返して予選通過。決勝ラウンドは連日の71とパープレーだった。17番の3パットボギーを少し悔やみつつ「それを打ち消すくらい、他でいいパターをしていたし、ホントにいいショットが多かった」と振り返る。平均スコア73・215と世界のトップ選手たちを苦しめた強風にも「まだ常識の範囲内の番手で打てていたので」と涼しい顔で振り返った。

 子どもの頃からメジャーの中でも一番の目標として憧れていた全英の舞台。難コース、チェンバーズ・ベイにはね返された15年全米オープンの記憶とも比較しながら「全英なら、心のどこかでチャンスがあると思ってきた。自分が思っていたことは裏切らなかったというか、自分のプレースタイルだったり、飛距離でも十分勝負できるんじゃないかと思えました。もちろん、次も来たいですし、ワールドランキングを上げて、メジャーに当たり前に来られるように頑張りたい」と言った。

 「イングランドとスコットランドで分けるなら、38カ国目になります」と世界を飛び回ってきた「旅人ゴルファー」はぶれない。「明日からアムステルダムに旅行してきます。ベルギーにも電車で行こうかな」。次戦は8月2日開幕の欧州ツアー、フィジー国際(ナタドラベイGC)を予定しており「空港の拠点にしたシンガポールに“帰って”そこからフィジーに行きます。日本にはまあ、そのうちに。それでは皆さん、またどこかで…」。どこまでも旅人らしい言葉を残し、さわやかにコースを去った。