時松隆光(24=筑紫ヶ丘GC)は2バーディー、3ボギーの71で回り、通算4オーバーの144で予選ラウンドを終えた。

 暫定111位。悪天候による順延で多くの選手が第2ラウンドを完了できていないものの、7月の全英に続くメジャー2試合目で初の決勝ラウンド進出は厳しくなった。「予選通過のチャンスもあった。前半はパットが入らなくて、後半はショットがぶれた」と悔しがった。9番でティーショットを大きく左に曲げるなど、前半に2つ落とした時点で巻き返しはかなり厳しくなっていたが「今週、何かを吸収しようと思って僕はやっていた」。タフなコースに最後まで食い下がった。

 7月の全英オープン(予選落ち)に始まり、世界選手権シリーズのブリヂストン招待(39位)、そして全米プロと海外を転戦。いずれも初出場の大舞台だった。「爆発はできなかったけど、粘り強い僕のゴルフはできた」。第2ラウンドで崩れた全英は予選を通れる手応えも感じた一方、ブリヂストン招待では優勝した世界ランク2位ジャスティン・トーマス(米国)に16打差をつけられた。「もうちょっと頑張れば予選通過が不可能じゃないと実感できた。逆に足りない部分も、こっちに来てたくさん知ることができた。両方知れたので良かった」と言った。

 海外勢との飛距離の差は厳然としてある。ブリヂストン招待のドライビングディスタンスは出場した71選手中71位。4日間、パー3を除く全ホールのティーショットでドライバーを握って戦った。ショートゲームを中心とした粘りに磨きをかけるとともに「飛ばない分、セカンドショットが長くなる。その距離でもピンにさしていければ、何とか通用するのかな」と成長の方向性を定めた。

 賞金ランクトップとして、再開が迫る日本ツアーでの戦いへ「この1カ月間の経験を絶対に生かしたい」と力を込める。「賞金王とかまでは言えないですけど…」と謙虚さは変わらないが「毎週コンスタントに15位くらいに入って、徐々にトップ10、トップ5というゴルフになればいいです」。海外転戦を機に、国内で自らに課すハードルは以前より高く設定した。

 まずは23日から地元福岡で行われるRIZAP・KBCオーガスタ。過去5度出場して1度も予選通過がないだけに「とりあえず予選通過が目標。秋に向けては、大きな試合が続くので、トップ15、あわよくばトップ5くらいの位置で回れたらいいですね」と誓った。