24位から出た松山英樹(26=LEXUS)は6バーディー、1ボギーの65で回り、通算14アンダーの266で11位だった。

 「4日間の中で(感触は)一番悪かった」と振り返るショットだが「最低ラインとしているところ、(許容)範囲内には収まってくれていた」。前半で3つ伸ばし、後半12番で唯一のボギーをたたいた直後には3連続バーディーを奪った。ティーショットを左に曲げた最終18番も林から巧みにフックをかけてグリーン近くまで運び、きっちりとパーセーブ。「ほとんど後半は(フィニッシュで)手を放しましたし、それでも範囲内に収まってくれているところは、すごく収穫かなと思います」と繰り返した。

 60台を4日間そろえたのは今季初だった。「(64の前日に続いて)2日連続で5アンダー以上が出せて良かった。やっぱり、こういうプレーをしっかりと4日間続ければ自ずと上位にいるんだなというのが分かったので、それはすごく大事」とうなずく。重圧のかかる上位争いの中で納得いくプレーができてこそという慎重なスタンスは崩さないが、確かな前進を感じ取ることはできた。

 「本来だったらここに出ないで、プレーオフシリーズ4試合をしっかり戦いたいんですけど、そうは言っていられない状況になってしまった」。プレーオフ第3戦まで進めば6連戦になることは覚悟の上で少しでもポイントを稼ぎ、試合の中で自らの課題と向き合うために2年ぶりに出場したレギュラーシーズン最終戦だった。

 ポイントランク76位。トップ30による最終戦のツアー選手権(ジョージア州)に5年連続で進むためには、大幅なポイントの上積みが求められる。「ずっと悪かったショットが、徐々に徐々に、良くなり始めてきているところ。残り何試合になるか分からないですけど、何かをつかんで来シーズンを迎えられるようにやりたい」。静かに闘志を燃やしながら、シビアなサバイバルに挑む。