賞金ランク1位の今平周吾(25=フリー)が、池田勇太(32)に1アップで競り勝ってツアー通算2勝目、国内最高額の優勝賞金5200万円獲得に王手をかけた。「ヤマ場」と位置付けた16年賞金王との激闘に最終18番のバーディーで勝利。決勝はツアー初Vがかかるタンヤゴーン・クロンパ(28=タイ)とぶつかる。

「ここがヤマ場」との今平の読み通り、勝負はもつれた。4番から3連続で失った前半、8、9番の連続バーディーで追いついた。「キーだったと思う」。18番は今大会初めてプレーした。先に下りの長いパットを寄せて重圧をかけ、池田がバーディーパットを外した後にしっかり沈めた。

昨年ANAオープンではプレーオフで敗れていた。「相手は格上。気持ちだけは負けないように」。今週、シャツやパンツなど必ず赤いウエアを着るのは、気持ちを高める験担ぎ。いつものポーカーフェースを貫きつつ、内面に気合をみなぎらせる。改造中のスイングで飛距離は伸び、1カ月前の全米プロの練習では「かなり離されていた」という池田を、18番で10ヤードほどオーバードライブした。2週前からは同じ60度のウエッジを2本バッグに入れる。一方は使い込まれ、溝がすり減っているもので「溝があると、スピンがかかりすぎる。止めたい時のショット用と転がし用とで使い分けてます」。念願の2勝目へ、隙を感じさせない。