石川遼(27=CASIO)は4バーディー、3ボギーの70で回り、1アンダーの44位だった。

唯一といっていいティーショットの大きなミスは、8番でバーディーを先行させて折り返した後の最難関、11番パー4で出た。3番ウッドや2番アイアンで広いエリアを狙っていくプランもよぎったが「今日はいい感じで打てていたので、ここでドライバーを打ったらどうなるのかも知りたかった」とトライを選択した。大きく右に曲がって林に飛び込んだボールは赤杭が並ぶ池の縁ギリギリまで達し、第2打はラフまで出すのが精いっぱい。第3打をうまくピンそばまで運んだが、パーパットを決めきれなかった。

「(ティーショットの)曲がり幅的には10ヤードくらい少なくなっている。このショットを打っていたら、崩れるイメージは湧かない」と自信をのぞかせる中でスコアを伸ばせなかった原因は、グリーン上の停滞にある。

ストロークの矯正に使っているピン型センターシャフトのパターを試合に初投入も「今まで(エースのL字マレット)よりフェースのローテーションを抑えるような感じになっているので、インパクトのヘッドスピードが落ちているのかなと思う。今までは最後に手首で加速させるようにしてタッチを合わせていたので。グリーンの見た目が速く見えるということも相まって、全体的にショート、ショートという感じ。良くなかった」。2度の3パットを含め合計33パット。シーズンでは平均パット数1位の石川が、この日は1・93333を記録して部門別107位に沈んだ。

ラウンド後のパッティング練習は長時間に及び、日没後も腕とパターだけをスマートフォンで照らしながら、ストロークのチェックにいそしんだ。