逆転賞金女王を狙う鈴木愛(24=セールスフォー)が、5バーディー、1ボギーの68で回り、首位と2打差の3位につけた。賞金女王には、残り3試合で最低でも1勝以上が必要な鈴木は、ランク1位のアン・ソンジュ(韓国)と直接対決。緊迫した優勝争いの中、3アンダーのアンを1打上回った。

失っていた自信が戻ってきた。最終18番、6メートルのバーディーパットがカップにけられても、鈴木は胸を張った。アプローチショットをピンにピタリと寄せ、長いパーパットもしっかり決める。4勝を挙げた前半戦の強い鈴木が戻ってきた。

「だいぶ自信も出ている」。後半戦は右手首痛から調子を崩し、気持ちは「いいときの半分ぐらいまで落ち込んだ」。ネガティブ思考になり、自分を追い詰めた。それを救ったのが、横峯さくらの元エースキャディー、ジョン・ベネット氏とのコンビ。「マイナス思考にならないように声をかけてくれた」と、気持ちに余裕ができ、賞金ランク1位のアンとの直接対決も制した。

2年連続賞金女王へ、最低でも今後1勝以上が必要となる。「今日は楽しく回ったが、明日はスコアメインで」と、逆転女王へ戦闘モードに入った。

◆賞金女王のゆくえ 残り3試合で、可能性があるのは、1位アン、2位申ジエ、3位鈴木。アンと鈴木の賞金差は3878万5046円。アンが今大会で優勝すれば、賞金女王が決定。アンが単独2位で、申が予選落ち、かつ鈴木が5位タイ以下でも決まる。2位以下が逆転するには、今週終了時点でアンとの差を4300万円以内にすることが必要。申、鈴木とも3試合のうち最低でも1勝が必要。ちなみに残り3試合の優勝賞金は、今大会、次のエリエールがともに1800万円。最終ツアー選手権リコー杯が2500万円。