勝みなみ(20=明治安田生命)が、史上2人目となるツアー本格参戦1年目での優勝に望みをつないだ。3位から出て3バーディー、2ボギーの71で回り通算7アンダーの209。首位と3打差2位につけた。年間最優秀プロを決めるこの大会でツアー新人が勝てば、89年平瀬真由美以来の快挙。

無欲の勝が、V圏内で今日25日の最終日を迎える。首位と3打差2位。大事そうにパンを持ちながら「優勝とか全然意識していないですよ。誰が上にいるとかも分からない。チャレンジャーとして経験を積めればいい」と笑った。今季のツアー優勝者と賞金ランク上位25人しか出場が許されない価値ある大会。逆転Vなら20歳の年齢で勝つのも、ツアー新人が勝つのも、89年平瀬以来の快挙になる。

前半3バーディーに対し、左腕に張りが出た後半はショットが乱れ2ボギーと失速。それでも「(ショットの乱れで)いろんなところから打てるから(逆に)楽しい。2オーバーは上出来。腕は自分でマッサージすれば大丈夫」と気落ちはない。5番で4メートル、7番ではカラーから8メートルのバーディーパットを沈め、8番パー3でもピンそば1メートルにピタリと付けた。言葉とは裏腹に、必勝祈願のお守り「勝守(かちまも)り」を肌身離さない。2週連続Vで、飛躍の1年を締めくくる。【益子浩一】

◆この大会の過去の優勝者 ツアー新人の優勝は89年平瀬だけ。続くのが06年横峯さくらで、ツアー参戦2年目での優勝だった。05年大山志保は同5年目、03年不動裕理は同7年目での優勝。最多優勝は森口祐子と■阿玉(台湾)の3回。

※■はサンズイに余