国内女子ゴルフの今季注目選手14人を紹介する連載の3つ目のテーマ、「初優勝を目指す新世代」の1人目は、三浦桃香(20=フリー)。昨年前半戦では優勝争いも演じ、アイドル並みの美貌と、豪快なスイングと飛距離でアイドル系「強カワ女子」として脚光を浴びた。後半戦で失速し、プロテストも2年連続落選しているだけに、今年は勝負の1年となる。

   ◇   ◇   ◇

昨年の漢字を「忙」と書いた三浦の1年は、ジェットコースター並みの浮き沈みの激しさだった。前半戦のTポイントレディースで初日3位で注目されると、アクサレディースでは2日目に首位に立つ。国内メジャー初戦のワールド・サロンパス・カップでは初日首位発進を演じてみせた。

しかし、後半は大失速。7試合連続予選落ちなど不振に陥り、終わってみれば賞金ランク81位。目標にしていたシード権も初優勝も夢に終わった。それでも、前半の活躍でファンは増え、追っかけも出現。成績とは正反対に人気は上がっていった。

人気先行の状況を三浦もよしとはしていない。シーズン後半は、昨年9月から翌年のツアー出場権を得るためのQTに備え、自分のスイングを徹底して見直した。そのかいあって、QTでは6位に入り、前半戦の出場権を得た。

そんな三浦が19年の決意を「努」という言葉に込めた。年末年始も地元宮崎でゴルフ漬けの日々を送った。自分の特徴を生かした曲がらないで飛ぶスイングを目指し、ドライバーを振った。今年は大手クラブメーカー、キャロウェイ用具契約も結んだ。

「みなさんが楽しみにしている豪快なゴルフと、ショートゲームももっと頑張って、今年こそ優勝とシード権を勝ち取りたい」

今年は実績をつくって、アイドル系の殼を破る。【桝田朗】

◆三浦桃香(みうら・ももか)1999年(平11)2月12日、宮崎県生まれ。8歳からゴルフを始め、日章学園高1年のときに、マンシングウェア東海クラシックとサマンサタバサ・レディースでベストアマ賞を受賞。同年の日本女子アマ選手権では4位。ツアー本格参戦の18年は、サイバーエージェント・レディースで7位が最高。169センチ。得意はドライバー。