15位から出た出水田大二郎(26=TOSS)が5バーディー、1ボギーの67で回り、通算8アンダー、134で首位に2打差の4位に浮上した。マスターズで復活優勝を遂げたタイガー・ウッズのパッティングを参考に、この日のベストスコアをマークした。小田孔明とD・オー(米国)が10アンダーで首位、星野陸也が9アンダーで2位に付けている。

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出水田は12番、13番と約6メートルのロングパットを沈め波に乗った。前半スコアを3つ伸ばすと、風が強くなった後半もバーディーを1つ重ねた。「パターが入ってくれました。2日間ともに長いのも入ってくれましたし、距離感も合って、思ったところに打てています」と納得顔で言った。

大会前に出場した地区大会の岐阜オープンで、パットの感覚をつかんだ。構えるときに屈みすぎているのを、背筋を伸ばして打つスタイルに変えた。マスターズの中継がヒントになった。「タイガーのパッティングを見ていたら、すごく格好良かった。すっと当たっている感じで、参考になった」と、屈み込んで打っていたときよりも、ストロークの安定につながった。

シード1年目の昨年は、8月に開催のKBCオーガスタで念願の初優勝。「いずみだ」の名前をアピールした。「それでも、昨年は“でみずだ”さんと呼ばれたりもしていましたが、今年は覚えていただいて、今のところ“いずみだ”と呼んでいただいています」と笑う。

今オフには「昨年、後半に疲れが出たので」と2月末から宮崎で約40日の合宿を行った。50ラウンドを回り、練習場への坂道約80メートルを20本ダッシュするなど、体力強化にも取り組んだ。「スイングが安定するようになった。今のところ疲れも感じないし、しっかり下半身も動いています」と手応えを感じている。

首位とは2打差で決勝ラウンドへ進むが「もっともっと活躍して、早く2勝目を挙げたい」と、開幕戦でのツアー2勝目に照準を合わせている。【桝田朗】

◆出水田大二郎(いずみだ・だいじろう)1993年(平5)2月5日、鹿児島県生まれ。9歳から横峯さくらの父良郎さんが指導する「めだかクラブ」で競技を始める。07年から九州ジュニア4連覇。樟南高卒業後の11年にプロ転向。翌12年の下部ツアー、きみさらずGL・GMAチャレンジでプロ初優勝。昨年初めて賞金シード入りし、KBCオーガスタでツアー初勝利。賞金ランク22位で今季のシード権を獲得した。183センチ、83キロ。