ギネスに認定された世界新記録からちょうど丸9年、同じ5月2日に、石川遼(27=CASIO)が不名誉なスコアを出した。

石川は、9年前の10年5月2日、同じ大会の同じコースで、最終日を迎えていた。首位と6打差18位から出た当時18歳の石川は、パー70のコースを12バーディー、ボギーなしの58で回り、大逆転で優勝。その記録は、世界主要ツアーでの史上最少スコアとして、ギネスに認定されるほどだった。

あれから9年の歳月が流れた同じ5月2日。腰痛のため国内開幕戦を欠場していた石川は、この日、今季のツアー初戦に臨んだ。

1番パー4でバーディーを奪って、幸先のいいスタートを切ったかに見えた。だが、11番パー4で第2打をバンカーに入れると、抜け出すまで4打を擁し「+4」となるダブルパー。そこから泥沼にはまり、残り7ホールはバーディーなし、5ボギー。

結局、2バーディー、7ボギー、1ダブルボギー、1ダブルパーで、パー70を81で回る大たたきで11オーバーとなり、出場108人中107位発進となった。

「58」で回った9年前には「夢の中でプレーしているような18ホールでした。あっという間に過ぎた」と話していたが、「81」のこの日はまさしく「悪夢の中」だったに違いない。