【ペブルビーチ=桝田朗】メジャー初制覇を目指す松山英樹(27=LEXUS)は、3バーディー、3ボギー、1ダブルボギーの73で回り、通算イーブン、142で32位に後退した。1オーバーで迎えた最終18番で意地のバーディーを奪い決勝ラウンドに望みをつなげた。ゲーリー・ウッドランド(米国)が9アンダーで単独首位。6オーバーの堀川未来夢、8オーバーの今平周吾、12オーバーの市原弘大は予選落ちした。

5番パー3のボギーが流れを変えた。松山は出だしの1番でバーディー、2番でボギー。4番でもバーディーを奪い3アンダーとして臨んでいた。バーディーを狙った第2打をピン横約1・5メートルに外した。それでも、楽々パーと思われたが、ピンに一直線に向かったボールがカップにけられはね返った。

松山は、この日を振り返って「不満はありますけど、ちょっとしたことでこんだけスコアを崩して、流れも悪かった」と厳しい表情で話した。5番以降はバーディーパットが入らない。前日ボギーの10番では、グリーン横ラフからの第3打をシャンクするミスでボギー。13番では痛恨のダブルボギーをたたき、1オーバーまでスコアを落とした。

13番では松山も「危ないなあ」と危機感を抱いたという。その後も、バーディーチャンスを逃し続けたが、集中力は途切れなかった。迎えた最終18番パー5。第1打をフェアウエー中央に立ちふさがる木の後ろに付けた。視界が遮られる中打った第2打は、ピン横20センチにピタリ。グリーン奥のスタンドから大歓声が上がった。

松山にとっては、決勝ラウンドにつなげる意地のバーディーだった。首位のウッドランドとは9打差開いたが、あきらめてはいない。「いい流れでプレーしていないので、(首位のウッドランドの)6アンダーも出ているし、いい流れになるように、連続してバーディーとか、そういうところを早くできれば」と、第3日からの巻き返しを誓った。