復活優勝を目指す元賞金女王のイ・ボミ(30=韓国)が3バーディー、1ボギーの70で回り、通算9アンダー、207で首位と2打差の7位と好位置につけた。

スイングの不調で17年以降、優勝から遠ざかるが、3日連続アンダーパーと復調気配。最終日に2年ぶりの22勝目を狙う。ともに2勝目を目指す岡山絵里と河本結が、11アンダーで首位に立った。

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ゴルフファンを熱狂させたスマイルクイーンが戻ってきた。最終18番パー4の第2打は、ピン手前からカップをかすめ、あわやイーグルのスーパーショット。ギャラリーの大歓声に笑顔で応えて、この日3つ目のバーディーで締めた。

不調で悩んでいたのがウソのように、第1日から70、67、70とアンダーパーを続けスコアを伸ばした。終わってみれば9アンダーで首位と2打差の7位。久しく遠ざかる優勝が十分射程圏内に入ってきた。「うそ、2打差なの? トップは12アンダーだと思った。ボギー1個で終わったのは、今日もいいプレーができたな」と手応えを口にした。

15、16年と連続賞金女王に輝き、イ・ボミ時代を築いた。しかし、17年のCATレディースを最後に勝てなくなった。昨年は1勝もできず賞金ランクは83位。今年も今大会前までは50位と低迷が続いていた。しかし、1カ月前に今季米女子ツアーで世界ランク1位になった高真栄のコーチも務めるイ・ジウ氏の指導でショットが安定。「今日もいいスイングが出来た」と自信も戻ってきた。

2年近く優勝から遠ざかり、昨年は体調を崩し5試合連続欠場という経験もした。スイングの復調で「絶好調のときにくらべ何%ぐらい戻ったか」と聞くと「いい時は忘れました。今は新しいボミがゴルフをやっている。あの時と比べても仕方ない」ときっぱりと言った。前週男子の日本プロ選手権で、昨年アドバイスを受けた石川遼が3年ぶりの復活V。これも大いに刺激になった。今度は自分が復活する番だ。【桝田朗】