渋野日向子(20=RSK山陽放送)が惜しくも今季ツアー3勝目を逃した。首位と1打差2位から出て逆転優勝を狙ったが、1打差3位に終わった。ツアー初優勝となった5月の国内メジャー初戦ワールド・サロンパス・カップ、7月の資生堂アネッサ・レディースに続く3勝目はならなかった。

この日、最終18番はバーディーを奪えば渋野の優勝だった。その通りバーディーパットはピン右6メートルの位置。全英女子と似た最後の場面に観客は大興奮した。だが2メートルオーバー。返しのパーパットまで外して優勝の可能性が消えた。この日初めてのボギーで終わり、5バーディー、1ボギー、無念の3位。

先に通算14アンダーでホールアウトしていた穴井詩(31)とイ・ミニョン(27)がプレーオフに突入し、3打差8位から出た穴井が今季初勝利、17年以来の通算3勝目を挙げた。

〈1番〉

第1打は左ラフ。第2打はグリーン手前ラフ。第3打は絶妙なアプローチでピン奥1メートル弱につけ、パー。

〈2番〉

第1打は左ラフ。第2打はフェアウエー。第3打はグリーン手前ラフ。第4打はピンを約3メートルオーバーも、きっちり決めてパー。

〈3番〉

第1打はピン奥約7メートルのカラー。絶妙なタッチで決めてバーディー。10アンダーに伸ばした。

〈4番〉

第1打は、フェアウエーと左ラフの境目。移動中は、2打差で追う浜田茉優と談笑。第2打はピン左約4メートルにつけ、バーディーチャンス。パットはわずかに外れ、パー。

〈5番〉

第1打は、フェアウエーと右ラフとの境目。第2打は、ピン左奥ラフ。第3打をピン30センチに寄せてパー。

〈6番〉

第1打はフェアウエー。第2打はグリーン手前ラフ。第3打はピンを約2メートルオーバーも、しっかり決めてパー。

〈7番〉

第1打はフェアウエー。第2打はグリーン手前ラフ。第3打はピン手前1メートルに寄せてパー。

〈8番〉

第1打をピン右手前5メートルにつけ、バーディー。11アンダーに伸ばした。ギャラリーからの大歓声に笑顔を見せた。

〈9番〉

第1打はフェアウエー。2オン狙いの第2打は、グリーンエッジへ。第3打は50センチにつけ、バーディー。前半はスコアを3つ伸ばし、12アンダー。首位の浜田に並んで後半へ。

◇   ◇   ◇

〈10番〉

この日は休憩もはさまず「渋野、頑張れ」の大歓声を受けて後半に突入。左セミラフからグリーン左隅へ。グリーンエッジからウエッジで50センチに寄せてパー。

〈11番〉

フェアウエーからの第2打はグリーン右手前へ。5メートルのバーディーパットはわずか数センチ届かず、パーに。

〈12番〉

ピン左6メートルのバーディーパットがわずかにそれてパーに。惜しいパットが続いたことで、首をかしげるシーンも見られた。

〈13番〉

左ラフから3オン。そして約8メートルのバーディーパットは2メートルほどオーバー。返しのパーパットは冷静に沈める。

〈14番〉

フェアウエーからの第2打をピンそばへぴたり。1メートルのバーディーパットを入れて通算13アンダーに伸ばす。この時点ですぐ隣りの16番でプレーする穴井と首位に並ぶ。

〈15番〉

グリーン右へ2オン。約6メートルのバーディーパットを決めて2連続バーディーで通算14アンダーに伸ばす。

〈16番〉

第1打は右ラフへ。第2打は刻んでフェアウエーに。第3打はグリーンへ。ピンまで約5メートルのバーディーパットを狙ったが外してパーに。観客からため息がもれた。

首位で並ぶ穴井が14アンダーでホールアウト。渋野は残り2ホールで伸ばせるか。

〈17番〉

第1打がグリーン奥へ。10メートルを寄せて確実にパーをとる。

〈18番〉

第1打がフェアウエーをとらえ、大観衆がグリーンに向けて花道を作る状態に。第2打がグリーンをとらえ、バーディーパットはピン右6メートルの位置。全英女子と似た最後の場面にギャラリーは酔いしれた。そして積極的に狙ったが2メートルオーバー。会場全体がため息に包まれ、本人は苦笑い。最後はパーパットまで外して優勝の可能性が消えた。この日初めてのボギーで終わる。この日は5バーディー、1ボギー。