渋野日向子が逆転での今季国内ツアー3勝目と、年間獲得賞金1億円突破の可能性を残した。4位から出て5バーディー、4ボギーの71で回り通算6アンダー。

首位と2打差4位。雷雲接近で2時間15分間の中断を挟み、再開直後の15番パー4でいきなり2メートル半のバーディーパットを沈めた。難コースの16番をパーでしのぎ、この時点で首位と1打差。17番でボギーを打ったがV圏内で最終日を迎える。

「(中断は)食べて、横になってボーッとしていました。優勝が届かない位置ではないので、あわよくば…っていう感じですね」。

この日はアマ安田と同組。一時は単独首位に立った18歳に、こう声をかけた。

「本当にプロテスト受けないといけないの? もう、受けなくていいじゃん」

実力を認めているからこその言葉で、会見でも「私が言う立場ではないですけど」と前置きして訴えた。

「ぜひテストを免除してあげてほしい。レギュラーでも海外でも通用します」。

互いに刺激を受け、渋野の連続オーバーパーなし記録は27ラウンド(R)に伸びた。最終日もアンダーを出せば13年アン・ソンジュ(韓国)の最多28Rに並ぶ。「昨日から鼻声」と、まだ体調は万全ではないが「1億円より頭にあるのはアンダーを出すこと」。記録とともに、逆転優勝も手繰り寄せる。【益子浩一】