臼井麗香(20=ディライトワークス)がツアー初勝利へ好発進した。1イーグル、6バーディー、ボギーなしの自己ベストタイ64で回り8アンダーの2位。今大会を欠場する全英女王の渋野日向子(20)とは98年度生まれの同学年で、昨年のプロテストに合格した同期。黄金世代10人目のツアー制覇を射程圏にした。前々週に続くツアー2勝目を狙う浅井咲希(21)が63で回り単独首位。渋野不在でも1、2位が黄金世代だ。

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バッチリメークに長い髪をなびかせる。幼少時代にタカラジェンヌを目指していた臼井が、美しくも強い姿を披露した。出だしの10番で8メートルのパットを沈めて勢いに乗ると、前半だけで5バーディー。後半の8番パー4ではPWで放った残り117ヤードの第2打が、ピン手前1・5メートルから転がってカップに入るイーグルだ。自己ベストタイの64で回り、首位と1打差2位。初Vを視界に捉えた。

「私も! 『も』ってなっちゃいますけど、私も勝ちたい。(黄金世代)10人目(の優勝者)になりたい。今まではトップ10が目標でしたけど、今は『優勝したい』が心にあります」

全英女王の渋野と同じく2度目の挑戦で昨夏のプロテストに合格。黄金世代は既に9人の優勝者を出しており、節目の10人目に名を連ねたい強い思いがある。

前週のニトリ・レディースに出場し、今週初めには日本女子オープン選手権の最終予選会に挑んで通過。北海道~千葉~茨城と2週間で3戦をこなす過密日程で、前日5日には会場で嘔吐(おうと)しプロアマ戦を欠場した。「食欲がないです」と言いつつ「目標は2年以内にシード選手になること。早く1勝したい」。キャディーはプロを目指す高校2年の妹蘭世(らんぜ)。姉妹二人三脚で初優勝をつかむ。【益子浩一】