黄金世代の浅井咲希(21=小杉CC)が、わずか1センチほどの差でツアー2勝目を逃した。

イ・ミニョン、申ジエとの激しい優勝争いは、最終18番パー5までもつれた。首位イ・ミニョンを1打差で追った浅井は、第3打をピン側2メートルに付ける。先にイ・ミニョンがパーとし、通算16アンダーでホールアウト。入れればプレーオフ突入となる2メートルのバーディーパットを、浅井はほんの1センチほどショートした。あとひと転がり足りず2位。頭を抱え、空を見上げた。

取材エリアでは、両手を膝に当てたまま、しばらく顔を上げることができなかった。浅井は「私の持っている力は出せたと思うけど…。最後ですよね…。あそこをショートするあたり、全てを台無しにしてしまった。『何してんのやろ? アホなんかなあ』って、ずっと考えていました」と言葉を絞り出した。

「私は割と自分に厳しめ」と自己分析する。18番の第3打をピンそば2メートルにつけても、浅井は「せっかくレイアップしたのだから、OKでバーディー取れるくらいにしないとダメ。ピンしか見ていなかったので、あれは論外です」。そう言って、最後まで自分を責め続けた。

それでも全英女王の渋野日向子が欠場した大会で、同じ黄金世代が、優勝争いを盛り上げたのは間違いなかった。