吉本隆弘(50=万寿)が初出場で初優勝を飾った。5バーディー、2ボギーで唯一の60台となる69を記録。2位とは1打差で接戦を制した。今春の日刊ダブルスでも優勝した吉本は、堂々の今季シニア2冠を獲得した。60歳以上のゴールドシニアの部は、五十川(いそがわ)康雄(73=六石)が1位で全体では6位に入った。

   ◇   ◇   ◇

吉本が唯一の60台を記録して初優勝を飾った。今季はダブルスを含めて日刊シニアで2冠を獲得。「シニアデビューした今年は他の大会で2位が多く、シニアで1人での優勝は初めて。最後は優勝が頭をよぎっていたが、今日はパターがよかった。うれしいです」。167センチ、70キロと決して大柄ではないが、確かな技術で頂点に立った。

9番パー4で6メートルのバーディーパットを入れるなど、前半は33とスコアを伸ばした。だが、後半は耐えに耐えて36でまとめた。16番パー4のパーパットは難しい下り。同伴者の山田が同じような位置から先に沈めて参考にした。「あれが外れたらしんどかった」と振り返る。次の17番パー3もバンカーに入れたがパー。「バーディーがほしかった」という後半だが、最後の3ホールで「粘れたのがよかった」と、価値ある3連続パーで優勝をたぐり寄せた。

大阪・阿倍野高時代はサッカー部。卒業後は2年のゴルフ研修生時代を経て父が経営する電気工事の会社に入った。40歳手前から真剣に競技ゴルフに取り組んでまだ10年程度。11月に51歳を迎える吉本は今後も快進撃を続けそうだ。

○…60歳以上のゴールドシニアで1位となった73歳の五十川は、スコアは74で惜しくもエージシュートを逃した。「あとで周囲から聞かされて分かった。でもスコア74は上出来です」と豪快に笑った。5メートルを沈めた11番のバーディーパットでこの日の調子を確信したという。11月の日本グランドシニア選手権に出場も決まっており「ぜひ5位までに入りたい」と意気込んだ。