プロ転向7年目の小西貴紀(27=ジャパンビレッジGC)が、首位と5打差で決勝ラウンド(R)に進出した。1イーグルなどで70をマークし、通算5アンダーの19位。マンデー予選会、2日間競技の近畿オープン優勝を経て今大会突入。この日で5日連続プレーという強行軍だ。自身初の「1週間2大会」で、ツアー初の優勝争いに参戦する。

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無名プロが一獲千金のチャンスを迎えた。小西は前半13番パー4でイーグルを決めた。打ち上げでグリーン面の見えない、残り138ヤードの第2打を9番アイアンでカップイン。「拍手もなくて、すごく静かで。でも、カップ横にピッチマークがあって」。カップをのぞけばボールがあった。

18番で池ポチャのダブルボギーもあったが、スコアを2つ伸ばす70。首位と5打差で決勝Rは上出来だ。

季節外れの「黄金週間」にしたい。月曜日に今大会予選会を突破。火~水曜日は奈良・春日台CCでツアー外競技の近畿オープンに出場して優勝。プロ7年目で生涯最高賞金200万円を手にした。そして、前日の木曜日から今大会…。この日で5日連続、気の抜けないラウンドが続く。

「疲れはないと思ってたんですが、やっぱりありますね。体が思うように動かなかった」と苦笑い。生まれて初めての「1週間で2大会」。そりゃ疲れる。

初の賞金シード獲得へ。夢の皮算用がある。今大会でトップ10に入れば、ツアー規定で来週のHEIWA・PGMチャンピオンシップ(沖縄)に出場できる。再来週の三井住友VISA太平洋マスターズ(静岡)は主催者推薦出場資格がある。

今季ツアー獲得賞金は出場2試合で約235万円、シード獲得目安1500万円にほど遠いが、倍々ゲームとなれば…。「調子はいい。自分のプレーをちゃんとできれば、ですが」。捕らぬタヌキの…にはしない。ツアー初優勝なら、最高のフィナーレだ。【加藤裕一】

◆小西貴紀(こにし・たかのり)1992年(平4)1月16日、東京生まれ。ゴルフは9歳で始め、18歳から千葉で研修生。13年5月日本プロでツアーデビュー。今季ツアー出場3試合目。前週まで賞金ランク111位。174センチ、81キロ。

※■は王ヘンに民