47位から出た渋野日向子(20=RSK山陽放送)は、6バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの69で回り、通算3アンダーで暫定39位でフィニッシュした。

出だしの10番でバーディー発進したが、11番でボギー。そこからは我慢のゴルフを続けたとはいえ、2日間、右に曲げ続けた15番のティーショットを左のファーストカットに置いて「15番イップス」を克服してパーを拾った。18番では第2打を左のバンカーへ。第3打は大きくグリーンをオーバーし、ギャラリー席の下にある壁にドスンと当たった。ボギーも覚悟したが、ラフから残り約10ヤードからチップインでパーでしのぐと大歓声が上がった。「18番は、本当の壁ドンでしたね」と笑ったが、そこからラッシュが始まった。

後半の1番でピン奥3メートルのバーディーパットを沈めると2番もバーディーを決めて連続バーディー。4番もピン右下5メートルを入れて3アンダーまで伸ばした。5番こそ3オン、3パットでダブルボギーとしたが、6番でバーディーを奪い返し、8番でも第2打を30センチに寄せてバーディーを奪い盛り返し、米ツアー2戦目、4日間の集大成をみせた。点数を聞かれ、「4日間を通してだと、ごずってん(50点)」と辛口だったものの、「満足と言っちゃだめだが、4日間の中で一番収穫があった。成長したのが回りの皆さんからも分かるような内容だったと思う」と手応えを口にした。

台湾をしぶこフィーバーで沸かせた。今大会の看板、パンフレットに大きく掲載され、当地の新聞にも紹介された。最終日は、第3組で早朝スタートだったにもかかわらず、約800人ものギャラリーが渋野の組についた。台湾メディアから取材も殺到するなど、高い注目度は日本と変わらない。主催のスウィンギングスカートの王政松会長も渋野に魅了され、渋野は「会長が台湾の応援団を作りたいと言ってくださった。どんどんつくってくださいといった。会長、台湾のファンに感謝したい」と“公認”の応援団まで誕生する勢いだ。

次戦は8日開幕のTOTOジャパンクラシック(滋賀)。今週の三菱電機レディースで申ジエ(韓国)が2位に入り、賞金女王争いで再び差をつけられた。「あと残り4戦で優勝、優勝、優勝くらいじゃないとだめですよね。この1週間でアプローチとか足りなかったところをちょっとずつバリエーションが増えたということで、もっとましなゴルフがみせられると思う」と気持ちを高めた。