女子ゴルフの国内最終戦、LPGAツアー選手権リコー杯は28日、宮崎CCで開幕する。プロ1年目で米メジャーの全英女子オープンを制し、国内ツアーも4勝と大飛躍を遂げた渋野日向子(21=RSK山陽放送)。逆転賞金女王がかかる一戦を前にした27日、公式会見であこがれの存在の鈴木愛(25=セールスフォース)への思いを語った。一方、鈴木は渋野への警戒心をあらわにした。

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2年ぶりの賞金女王を目指す鈴木は、渋野の勢いを警戒した。

「(可能性が)残り1%でも1%じゃなくなる。運を持っているし引きの強い選手。勢いで来る部分が大きいので、4日間注意してやりたい」

今月上旬の樋口久子・三菱電機レディースから圧巻の3週連続優勝で、賞金ランク1位に浮上。しかし、4週連続をねらった前週に、渋野に逆転負けした。「プロギアの時に初めて回ったが、急成長した。その時もいいゴルフをしていて今季優勝する感じがしていた」と、渋野の実力を早くから感じ取っていた。

前週の逆転負けで悔しい思いはしたが、その翌日の25日には宮崎CCに入り、練習ラウンド。そして翌26日は完全休養で、ゴルフを忘れ大好きなクレーンゲームで気分転換した。「GENERATIONS(ジェネレーションズ)の水筒とか置いてあって、15個ぐらい取りました」と笑顔で話した。

逃げ切り勝ちを得意とするが、賞金女王争いも、前回の17年は最終戦1位から逃げ切った。「優勝して終わりたい。やっぱり、上に立っている方が気持ち的には余裕があるので、そちらの方がいいかなと思います」と経験を生かして、2度目の賞金女王をもぎ取る。