大手飲料メーカーのサントリーは14日、東京五輪の女子ゴルフ代表有力候補の渋野日向子(21=RSK山陽放送)と所属契約を結んだことを発表した。

2月1日からで、同社所属の宮里藍さん(34)同様、生涯契約を視野に入れた複数年契約。その宮里さんから金言ももらい、東京五輪、米国本格進出に向けた勝負の1年へスタートを切る。

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宮里藍さんの米国での活躍を支えたサントリーとともに、渋野が新たな戦いへ挑戦する。サントリーの鳥井信宏副社長は「渋野さんの攻めのプレースタイルが、サントリーの“やってみなはれ”の精神と通じるものがある」と所属契約に至った理由を説明した。

壇上で宮里さんからお祝いの花束を受け取った渋野は「サントリーさんはジュニアゴルフの育成にも力を入れてくださって、私もスナッグゴルフ大会に出させてもらった(10年に優勝)ことがあります。私もゴルフを通じて、たくさんの人に勇気と希望、笑顔を届けられるように努力します」と意気込みを語った。

昨年8月、初挑戦で米メジャーのAIG全英女子オープンを制してから、渋野のもとには、所属契約、スポンサー契約を望む企業が殺到。その中から、11月下旬にサントリーに決定したという。渋野のマネジメント会社ZONEの大西伸司社長は「長年ゴルフやゴルファーを支えてくれた企業の中から、将来米国でプレーする際に柔軟に対応してくれる企業をお金の額に関係なく選んだ」と話した。

契約は2月1日から複数年。具体的な年数は明らかにされなかったが、宮里さんが米ツアーに参戦し、引退後も所属契約を継続しているように、サントリーは生涯契約も視野に入れている。水谷徹サントリー・レディース実行委員長も「生涯契約?」の質問に「そうありたい」と期待を込めていた。

渋野の今年の目標は、東京五輪出場と金メダル、そして1年を通じて21年から参戦を目指す米ツアーへの土台づくりだ。今年は6月11日開幕の宮里藍サントリー・レディースはホステスプロとして出場する。それ以降は、米ツアー参戦で出場できなくなる可能性が高いが、サントリーはそれも了承済み。そんな柔軟な対応が所属契約の決定的な要因となっている。

米ツアーを目指す渋野は、宮里さんから元ヤンキースの松井秀喜氏から贈られた金言をプレゼントされた。「自分の中で変えなくていいもの、変えるもののタイミングを見極めるのがすごく大事」という言葉で、あこがれのレジェンドからバトンを託された。【桝田朗】