大手飲料メーカーのサントリーは14日、東京五輪の女子ゴルフ代表有力候補の渋野日向子(21=RSK山陽放送)と所属契約を結んだことを発表した。

2月1日からで、同社所属の宮里藍さん(34)同様、生涯契約を視野に入れた複数年契約。その宮里さんから金言ももらい、東京五輪、米国本格進出に向けた勝負の1年へスタートを切る。

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昨年5月、渋野が初勝利を挙げたワールド・サロンパス・カップのプロアマ戦でのことだ。宮里さんは女子ゴルフ界の現状や、黄金世代の中で自分の後継者となる選手の話をしたときに「(黄金世代の中で)突き抜ける存在が出てきてほしい」と新たなスターの誕生を願った。

その大会で優勝した渋野はその後、国内でさらに1勝を挙げ、全英女子オープンで優勝。宮里さんの思い通り「突き抜けた存在」となっていった。渋野は「私たち黄金世代は、宮里さんを見てゴルフを始めた選手がほとんど。私も、宮里さんのような存在になりたい」と話した。

会見のトークショーで宮里さんから「大事なときに攻めるというのは、決めているのか」と聞かれた渋野は「大事なときは(ピンが)どれだけ左右に切ってあっても、攻めていきたい」と回答。宮里さんが思わず「え~っ!」と絶句するシーンもあった。

米ツアー参戦へ向け渋野が英会話の不安を口にすると、宮里さんは「英会話はことのほか重要ではない。伝えたいことの半分伝われば大丈夫」とアドバイス。「自信もっていけそうです」と渋野。国内にゴルフブームを巻き起こした2人が、なごやかなムードで笑顔を交わしていた。