48歳の村田靖司(日野)が同じ最終組の10代選手3人を抑え、通算2オーバーの146で優勝を飾った。女子は45歳の山本純子(岸和田)と14歳の清本美波(一宮市立南部中)が、ともに75で優勝を果たした。

男子は40位タイまでの41人が、女子は8位タイまでの10人とミッド選手3人の計13人が、全日本大会(男子=10月27~28日、千葉CC梅郷C 女子=9月28~29日、神奈川・磯子CC)出場権を獲得した。

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最終18番パー5になって、村田はシビれた。

「ずっと学生(同組の3人)の応援団をしてたんですが“あれ? オレ、優勝あるがな”と思って」。

右ドッグレッグのホールで、第1打を左ラフへ。第2打は右に広がる林の木の根元へ。第3打でグリーンを狙えず、4オンしたがパーパットは10メートル以上…。それを1・5メートルもショートした。「最後はよく入りました」。必死のボギー。2位とは1打差だった。

ゴルフは38歳で始めた。野球など好きなスポーツに一区切りつけたのを機に、クラブを握った。最初はほぼ独学だった。7年前、知人を介して、ツアープロの香妻陣一朗、浅地洋佑らと知り合って、ゴルフの質が一気に変わった。「アプローチ、スイングのリズム、ルーティン…。とにかく全部、盗みました」。プロの合宿にも出向き、一緒に回った。身長170センチの自分とサイズが近いこともあり、何かと参考になった。

6月中旬、同じよみうりCCで開催されたツアー外競技「医療従事者支援チャリティーカップ」で香妻が優勝。その後、一緒に回る機会があり「オレも日刊アマで勝つからな」と約束した。「僕にとっては先生であり、友達ですから“師弟優勝”です」と喜んだ。

昔から何をするにも競技志向は強い。「何年か前が1番結果が良かったかもしれませんが、ここ2年の方が自分で理解してゴルフができています」。若い者だけでなく、誰にも負けたくない。「どんな競技も出る以上は優勝狙いです」。50歳前の男が豪快に笑った。【加藤裕一】

◆村田靖司(むらた・やすし)1972年(昭47)2月8日、京都市生まれ。修学院中卒。会社経営。ドライバー飛距離は270ヤード。ハンディは+1。170センチ、70キロ。