48位から出た松山英樹(28=LEXUS)が、4バーディー、1ボギーの67で回り、通算3アンダー、137で首位と5打差の16位に浮上した。前日大荒れのティーショットをやや修正し、パットでスコアを伸ばした。5年ぶりメジャー出場の石川遼(CASIO)は、通算2オーバーで決勝ラウンド進出に1打届かなかった。タイガー・ウッズ(米国)はイーブンで44位に後退した。中国人初のメジャー制覇を目指す李昊桐(り・こうとう、中国)が65で回り、通算8アンダーで単独首位に浮上した。

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終盤の8番パー3で、松山が会心のプレーを見せた。4番アイアンでのティーショットをピン奥10メートルにつけると、このロングパットを見事に沈めた。前日ボギーをたたいたホールだけに「あそこでバーディーを取れたので良かった。いいパットが打てているので、それを続けられるようにしたい」と、納得のコメント。決勝ラウンドへつながるプレーで、48位から16位と一気に順位を上げた。

前日苦しんだティーショットは、フェアウエーキープ(パー3を除く)が14分の6。特に前半は、4回もラフに打ち込んだ。それでも、前日午後には強かった風が、この日ラウンドした午前中は弱まり、ショットの曲がりは少なくなった。前日午後から練習はできなかったが「昨日終わって考えていたことが、今日はうまくできた。昨日より曲がり幅が少なくなったので、ストレスが少しは軽減された」と修正に手応えを口にした。

全米プロ選手権は今回で8回目の出場。13年の初参戦から8年連続で予選を通過した。17年には自己最高の5位にも入った。調子が完全に戻っていないとはいえ、首位と5打差で迎える決勝ラウンドに、自身の最高成績越えと初優勝への希望はつながった。

「ショットの面でもうちょっとチャンスにつけないと難しくなってくると思うので、パッティングをもう少し自信持って打てるようになれば、チャンスはあると思う。今日は午後に時間があるのでゆっくり考えて頑張りたい」。頭で修正して、勝負の決勝ラウンドに臨む。