今季のメジャー第2戦に、日本勢の先陣を切って出場した渋野日向子(21=サントリー)は、4バーディー、2ボギーの70、2アンダーで19位につけた。昨年の全米女子プロ選手権を制したハンナ・グリーン(オーストラリア)とラウンド。連覇を目指したが予選落ちした8月のAIG全英女子オープン以来、約3週間ぶりの試合は、6アンダーで単独首位のネリー・コルダ(米国)と4打差で第1ラウンドを終えた。

連続バーディーと、絶好のスタートを切った。インコースの10番パー4から出て、ティーショットはフェアウエー。移動を始めると、テレビカメラに向かって笑顔で手を振る余裕も見せた。第2打でピンまで3メートルにつけると、これを落ち着いて決めた。さらに11番パー5では、ティーショットを左に曲げたが第2打はフェアウエーをキープ。第3打を1・5メートルにピタリと寄せて、2つ目のバーディーを奪った。

だが連続バーディー直後の12番パー4で、ボギーをたたいた。ティーショットを左の深いラフに入れると、残り120ヤードの第2打をミスショット。ほとんど飛ばず、第3打もピン奥5メートルで2パットを要した。その後はパーセーブし、1アンダーで前半9ホールを終えた。

現地時間午前8時36分のスタート時点で、25度ほどだった気温が徐々に上がってきた後半は、2番パー5で3つ目のバーディーを奪った。残り75ヤードの第3打を4メートルにつけて奪い、ガッツポーズをつくった。4番パー4でティーショットを左のラフに入れると、3メートルのパーパットも外してボギーとした。それでも8番パー3では7メートルのパットを沈めてピンチをパーセーブし、笑顔を見せた。さらに9番パー5では第3打をピタリとつけて4つ目のバーディーを奪った。米国での初の試合は、好感触を得て第2ラウンドに向かう形となった。

今年出場した3試合は全て予選落ちで、第1ラウンドから出遅れる展開が続いていただけに、ホールアウト後は「本当に、今年1番いいゴルフができたんじゃないかと思う。出だしのバーディー、バーディーは、すごいビックリしたけど、最後まで粘って2アンダーで回れたのはすごいうれしかった」と、声を弾ませた。続けて出だしの10番を振り返り「最初のティーショットがどうなるか緊張したけど、まっすぐ飛んでくれた。本当に久しぶりに、3つ(3打)とも、自分のイメージ通りのショットが打てた、パットが打てたなと思う」と、バーディー発進が勢いをもたらしたと振り返った。

この試合からパットの際にクロスハンドに握りを変えたが、全英女子オープンで予選落ち後、練習に取り組んだという。「かなり速いグリーンで、今までの自分は強気のパットだったので、合わないんじゃないかなと思ってクロスハンドで練習した。かなりマッチしてくれたなと。長い距離の距離感も合ってくれた」と、自信を深めていた。会見の最後は40度を超える予報となっている、午後スタートの第2ラウンドに向けて「気温がかなり高いので、本当に体調に気を付けながら、今日の2アンダーを無駄にしないゴルフができるように、ノビノビとできるように頑張りたいなと思います」と話し、気持ちを新たにしていた。