1オーバーの52位で予選を通過した渋野日向子(21=サントリー)は、6バーディー、1ボギーの67で回り、通算4アンダー、212でホールアウトし、21位に順位を上げた。

インスタートの出だし10番パー4で、8メートルのパットを沈めてバーディーを奪い、絶好のスタートを切った。

16番パー4は第2打を3メートル、18番パー5は第3打を1メートルにつけてバーディーを奪うなど、ショットとパットがかみ合った。第2ラウンドで池に入れてダブルボギーをたたいた18番でバーディーと雪辱し、スコアを3つ伸ばして折り返した。

後半も6番こそボギーとしたが、前半に続いて3つのバーディーを重ねた。8、9番を連続バーディーで締め、最終ラウンドへつながるプレーを見せた。

ホールアウト後のリモート会見では終始笑顔だった。「出だしから長いパットが入ってくれて、本当にいいスタートが切れた。最後まで集中力を切らさず、5アンダーで回れて、すごいうれしかったです」と、声を弾ませた。

今季4戦目、計9ラウンド目で初の60台で回り、総パット数も今季最少の25パット。「いやー、久しぶりの試合での60台。自分が思っていたよりも、いいスコアが出てくれたので、正直ビックリではあるんですけど、すごいうれしかった。ロングパットのタッチ、ショートパットのタッチを合わせるとか、しっかりと打つところは打つ。メリハリをつけてできていたのが、今日の25パットにつながったんじゃないのかなと思います」と振り返った。

60台を出せた要因として「昨日の夜ご飯の時に、青木コーチに『明日(第3ラウンドで)60台を出したら、ステーキをおごってあげる』と言われたので、60台は出したかったです」と、冗談交じりに舞台裏を明かし、笑い飛ばした。

「自分が思っていた以上のスコアが出てくれたし、内容もすごいよかったので、本当に100点に近いゴルフができたかなと思います」

第2ラウンドの後半で、4つ落としたスコアを取り返す戦いと位置づけていた決勝ラウンド。わずか1日で補って余りあるほど、5つもスコアを伸ばした。会見の最後には手を振って満面の笑みを見せるなど、最終ラウンドの爆発を予感させる、本来の姿が戻ってきた。