男子ゴルフでツアー最多94勝の尾崎将司(73=I・S・T)が、70年のプロデビュー以来、51年目で初めて、年間を通じて1試合も出場しないことが決定的となった。

15日、千葉・市原市で行われた慈善大会「ISPSジャンボ尾崎記念」にアンバサダーとして参加。当初出場予定の男子ツアー、ダンロップ・フェニックス(11月19~22日、宮崎・フェニックスCC)について「おそらく出場しない。今は何もしていない。あと2カ月では難しいだろう」と、欠場の意向を示した。

今年、出場予定だった3試合のうち、中日クラウンズとANAオープンは新型コロナウイルスの影響で中止となった。永久シードを保持しており、心変わりして別の大会に出場することも可能だが現状は「何の気力もわかない」。さらに「今年は1ラウンドもしていない。5月からは打ってもいない。雑草を刈ることだけが運動」と準備不足を強調。この日の慈善大会も背筋痛で欠場した。

現在は「若い子たちが頑張っている姿を見ているのがいい。練習する環境は整っているから」と、練習場を兼ねた“ジャンボ邸”を練習生らに開放し、後進育成に尽力している。来年以降については「様子を見ながら」と、実戦復帰を諦めてはいない。ただ、新型コロナウイルスのツアーへの影響は来年も続くと予想。「来年もどうなるか分からない。来年で74歳。やろうとする気がどんどんうせてくる」と話すにとどめた。尾崎の予選突破は13年が最後。昨季は出場7戦中、5度が途中棄権だった。