今年のメジャー第2戦が開幕した。8年連続出場で、日本男子初のメジャー制覇を目指す松山英樹(28=LEXUS)は、2バーディー、3ボギーの71、1オーバーでホールアウトした。ホールアウト時点で首位と5打差の28位につけている。難度の高いコースで前半9ホールを1アンダー。後半にスコアを2つ落としたが、随所で粘り強くパーを拾った。

我慢のゴルフが続く中、5番パー4で待望のバーディーを奪った。松山は第2打を3メートルに寄せると、起伏のあるグリーンを読み切った。柔らかなタッチで沈めて、20-21年シーズン最初の出場試合で最初のバーディー。大会前には「ティーショットとパットがうまくいけば、毎週上位にいけそうな雰囲気が出てきている。早くどうにかしたい気持ちもあるし、それが今週になるかもしれない」と話していた。1つのきっかけで、優勝争いに食い込める自信をのぞかせていた中で、我慢の末にスコアを伸ばした。

出だしは、いきなり左に曲げてラフに入れた。それでも今年好調のアイアンショットでリカバリー。第2打をグリーンに乗せた。15メートル余りのバーディーパットは決められなかったが、1・5メートルに寄せてパー発進。2番以降も、同様の展開だった。バーディーパットを外しても、2番は90センチ、3番は1メートルに寄せて我慢強くパーセーブしていた。

今大会は難度の高いコースで、メジャー通算15勝のタイガー・ウッズでさえ、キャリアで3本の指に入る難しさだと指摘していた。大会前の主催者の公式会見で、出席者から優勝スコアが通算8オーバーとなる予想も出ていた。松山も「まずダブルボギーを少なくしたい」と話し、我慢比べの展開を予想していた。

後半出だしの10番パー3で、ティーショットをバンカーに入れてボギーとし、12、13番では連続ボギーをたたいた。それでも「優勝するためには集中してプレーしないといけない」と話していた通り、気持ちを切らさなかった。15番パー4で2つ目のバーディー。最終18番パー4も、1・5メートルのバーディーパットこそ外したがショットがさえ、首位と5打差に食らいついた。

ホールアウト後は「ティーショットはだいぶ安定していたんですけど、パッティングがうまくいかなかった感じですね」と話し、物足りなさそうな表情を見せた。それでも「ショットは全体的に、ドライバーも安定していましたし、久々にいい形でプレーできたかなと思います」と、課題に挙げていたドライバーショットの復調は収穫だという。第2ラウンド以降の上位進出へ「パッティングをメインに、ショットももう少し、やりたいところがある」と、会場に残って練習を繰り返した。