渋野日向子(21=サントリー)が4バーディー、1ボギーの69で回り、通算4アンダー、140で首位と8打差の21位に浮上した。「チャーシューメン」のリズムでショットが安定。数多くのチャンスをつくりながら、パターが不調。かみ合えば、最終日にしぶこチャージが見られるか。メリッサ・リード(英国)が12アンダーで単独首位。野村敏京はイーブンで予選通過も、河本結、上原彩子、山口すず夏は予選落ちした。

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渋野の正確なショットがフェアウエーを、そしてピンから4メートル以内を的確に捉えていった。つくったチャンスは前半7回、後半5回。そのうちバーディーは4つ。グリーンまではほぼ完璧なゴルフだった。「今日はチャンスにたくさんつけていたのに、パターをすごく外してしまい、すごく惜しいラウンド」と苦笑するしかなかった。

絶好調のショットの要因を「今週はずっと、心の中で“チャー・シュー・メン”と言いながら36ホールを回っていました。それが本当にマッチしてくれた」と明かした。「チャー・シュー・メン」は、ちばてつや氏のゴルフマンガ「あした天気になあれ」で、主人公がスイングのリズムを取るときに使う言葉。不調の中で、渋野もその魔法の言葉にあやかった。「他のことは考えず、スイングのリズムだけ考えられるような、私の頭の中も余裕が持てるようになった」という。

今季初めて、最終日に上位をうかがう位置でプレーする。渋野は「パッティングをしっかり決められたら、今日以上のスコアは出ると思うので、伸ばせるとこまで伸ばせたら」としぶこチャージを予言した。

▽野村敏京(腰痛を抱える中、70で回り、通算イーブンでカットラインぎりぎりで予選通過)「この試合は自分が思っているゴルフができるか、できないかが重要。気持ち的にはこんなポジションはいっぱいやってきたので、今は感じない(笑い)」