黄金世代の小祝さくら(22=ニトリ)が国内メジャー初優勝へ、首位に浮上した。首位と2打差2位から出て69をマークし、通算9アンダーの135。終盤7番でまさかの4パットからダブルボギーを喫したが、それでも2位とは3打差だ。同じ辻村明志プロ(45)に師事する元賞金女王上田桃子(34)が「勢いだけじゃなく、隙がない」と太鼓判を押される力でV戦線を走る。2位に同じ黄金世代の原英莉花(21)がつけた。

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悪夢は終盤の7番パー3で訪れた。小祝の8メートルのバーディーパット。下りを警戒しすぎ、1メートルショートした。パーパットはカップにけられ、2メートルもオーバー。ボギーパットも外し、まさかの4パットだ。

第1打をピンハイにつけたのが失敗だった。でも、フォローを計算し、181ヤードを1番手落とし、6番アイアンで打った。なのに、ピン奥まで飛んだ。初めてでないとはいえ、珍しい4パット。「意外と(何も)考えてないように見られるんですが、3パットや4パットの後は“あ~、もっとこうすれば良かった”とか引きずるんです」。まわりから“天然っぽく”見られるキャラクターを自覚しつつ、残り2ホールをパーで終えた切り替えの早さを、少し自画自賛した。

4パットをしても、2位に3打差をつけて首位ターンした。独走態勢寸前で決勝ラウンドへ。その強さを同門の上田が語る。「以前は球が高いから、風に弱かったり、バンカーがうまくなかったりした。でも、まんべんなく克服して、隙がなくなった。(単独首位に)不思議さはない」-。

小祝に力みはない。「まだ2日目。明日からが大事です」。当然のことを当たり前に口にして、当然のように優勝争いを引っ張る。【加藤裕一】

▽日本女子プロ選手権(14、16年)に続く“日本タイトル2冠”を狙う9位鈴木 (前戦デサント東海クラシックが2位発進から8位で)あの時より、今日の方が全然いいです。昨日はパット練習で全然入らず、腹が立って切り上げて帰ったんですが、それも良かったかな。

▽8番パー5で今季4個目のイーグルを決めた18位笹生 特にイーグルを取りに行くマネジメントというのではなく(2オンを)狙えるのに、狙わないという選択はないですから。