男子ゴルフの石川遼(29=CASIO)が14日、初優勝を目指す日本オープンに向けて、会場の千葉・紫CCすみれで練習ラウンドを行った。練習などで普段から利用する機会が多い、熟知しているコースとあって「マネジメント力が問われる」と、難コースに警戒心を強めた。

この日は18ホールを回ったが、前日13日は、ボールを打つことなく、18ホールを歩いて回ったという。「ボールを打ちながら回ると、自分のボールに興味がいってしまうので。フェアウエーに行っていれば『このホールは試合中も4日間、フェアウエーにボールが行く』と思い込みがちになる。練習ラウンドでバーディーを取れると『このホールはバーディーを取れるんだ』と思って試合に行くと、見えないことが多すぎる」と、熟知するコースだからこそ、先入観を取り除くことに努めた。従来は4日間大会なら、月曜日に18ホールを歩いて回ることが多かったというが「これまでのゴルフ人生で1番難しかった」という、9月の全米オープンを経験し、マネジメント力の重要性を再認識していた。

今大会は「500ヤードのパー4だからといって、ティーショットをドライバーと決めつけることはない」と、確率の高いショットを打つために、その都度考えて、最善の選択をしたい考えだ。全米オープン後は、現地に残って練習。帰国後は東京オリンピック(五輪)の強化指定選手とあって、人との接触を最小限に抑えた中で、事前に申請して練習が認められたコースなどで、調整を行っていた。今大会は08、09年と2年連続で2位にはなったが、まだ優勝はない。「日本オープンのタイトルがほしいという思いは増えている」と、心中を明かした。