12日に開幕する男子ゴルフの三井住友VISA太平洋マスターズ(静岡・太平洋C御殿場C)に出場する石川遼(29=CASIO)が11日、尾崎将司(73)に並ぶ3度目の優勝を見据えた。石川は10年と12年大会を制している。

石川は10月22~25日にかけて行われた米ツアー、ZOZOチャンピオンシップに出場しており、帰国してから2週間の自主隔離を経て、この日初めて大会コースをチェックした。「あまり時間もなかったので」と主に歩いて見回り、クラブを持ったのはロングパットなどの確認時のみ。

石川は五輪強化指定選手のため、自主隔離期間中でも事前申請で認められたコースや練習場を利用することができる。共に米国へ渡ったコーチと調整は行っていたと明かし「パッティングの距離感かなと思います。できることはやりました」と話した。

今季はコロナ禍で多くの国内ツアーが中止となり、ZOZOチャンピオンシップをはじめ、全米オープンや全米プロゴルフ選手権にも出場。7月以降は日米の大会に交互に出場する日々を送った。米国の難易度の高いコースを経験することで自身の中にある基準も上がったといい「行ったり来たりになりましたが、よかったなと思います」と手応えも口にした。

今大会で優勝すると、来年1月に米ハワイで開催予定の「2021ソニーオープン・イン・ハワイ」に招待選手として出場ができ、「モチベーションの上がるニュースだと思います」と力を込めた。

今大会は2度制しているとはいえ、18年の全面コース改修後は2年連続予選落ちと苦戦中。「特に初日をイメージして今日はチェックしました」。まずは予選を突破し、思い出深い大会で復活した姿を見せていく。【松尾幸之介】