男子ゴルフで昨年、一昨年と2年連続賞金王の今平周吾(28=フリー)が、厳戒態勢で日米連戦に挑む。国内ツアーのダンロップ・フェニックス(宮崎・フェニックスCC)開幕を翌日に控えた18日、新横浜-博多間を新幹線、博多駅からはハイヤーと、約半日かけて会場の宮崎入り。日本時間16日まで米ジョージア州で行われたメジャーのマスターズは、44位で初めて予選を通過した。17日に帰国したばかりで、ぶっつけ本番で大会2連覇を目指す。

以前なら14日間の自主隔離期間中で出場は不可能だった。だが今月12日、通称アスリートトラックと呼ばれる、東京五輪強化指定選手の隔離緩和措置が発表された。五輪出場権を得られる日本男子2番目の世界ランク(1番目は松山英樹)に現時点で位置し、ゴルフ界で初めて隔離期間を経ず日米連戦が可能となった。 

ただし他人との接触は一切禁止。帰国後のPCR検査は陰性だが、陸路での宮崎入りもその一環で、クラブハウスは利用できない。練習場に今平専用打席が設けられ、出入り口も別と常に2メートルのソーシャルディスタンスが敷かれる。会場内で今平が移動の際は3人の専属係員が今平が触れたものを即座に消毒。宿泊のコテージでは室内清掃も自らやりコンビニも行けない。制約だらけの前代未聞の挑戦となる。【高田文太】