今平周吾(28=フリー)が前代未聞の厳戒態勢に時差ぼけ、移動の疲労、ぶっつけ本番と、相次ぐ困難の中、上々のスタートを切った。3バーディー、3ボギーのイーブン、71で44位につけた。米ジョージア州でのマスターズから17日に帰国。その際の新型コロナウイルスのPCR検査は陰性で、特例で出場可能となった今大会は2連覇を目指している。6アンダーの重永亜斗夢が首位に立った。

    ◇    ◇    ◇

連覇を狙う2年連続賞金王が、後半から本来のプレーを見せた。2オーバーで折り返した今平は1番で1メートル、2番で3メートルにつけて連続バーディー。7番パー5ではバンカーからの第3打を1メートルに寄せ、一時はアンダーパーで回った。「前半は思ったより体が動かなくて、しんどかった。後半に入って手応えもつかんできたので、明日(第2ラウンド)からどんどん攻めたい」と堂々と話した。

12日に発表された「アスリートトラック」という特例で、東京五輪強化指定選手の今平は、14日間の自主隔離が免除された。スポーツ庁によると全アスリートを通じて初の適用。それでも防疫措置で新幹線とハイヤーで前夜8時半ごろに9時間かけて宮崎入りしなければならなかった。コースで調整できず、他人との接触は禁止。プレー中は専属係員4人が同行し、使用したトイレ、提出したスコアカードまで消毒。「違和感はすごくあった」というが「こうして出させてもらいありがたい」と感謝した。

▽(前週ツアー初優勝し、今平と同組で回った)香妻コメント 優勝争いの疲れがあったけど最後の連続バーディーでイーブンに戻せてよかった。(同組の今平には)2メートル以上近づかないよう気を付けた。でもカップに近づくと近くなる。ぶっちゃけ、やりにくいですよ(笑い)。