2打差の4位で出た大槻智春(30=真清創設)が首位に浮上し、昨年5月の関西オープンに次ぐツアー2勝目に王手をかけた。7バーディー、2ボギーの66で回り、通算12アンダー、201。首位で出た石坂友宏に一時は5打差をつけられたが、後半に盛り返して並んだ。初の最終日最終組となるが、同組の21歳石坂、22歳金谷拓実の大学生プロ2人にはない「大人の余裕」で競り勝つつもりだ。

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出だしの1番をボギーとしても、最後に首位をとらえた。2番パー4の第2打を1メートルにつけて最初のバーディー。大槻は「2番ですぐに取り返せて『今日はバーディーがくる』という気持ちになった」と、爆発を信じていた。9番で1つ伸ばすまでに、石坂とは5打差がついた。だが後半は4バーディー、ボギーなしと猛追。1つ後ろの組の石坂が17番をダブルボギーとした直後、最終18番でバーディーを奪って追いついた。

レギュラーツアーに13~16年の4年間、1試合も出場できないなど下積みは長い。今大会も出場3度目と経験は少ない。だが昨年からツアー通算20勝の谷口徹が行う、今大会の会場フェニックスCCでの合宿に参加し「自分なりの攻め方は持っていた」と、自信はあった。合宿では谷口を注視し、技術向上につなげた。宮崎では名物の地鶏炭火焼きで栄養補給が定番。トリプルボギーを連想させ、鶏肉を食べない選手も多いが「それを言うと食べるものがなくなる」。豪快に笑い飛ばす余裕を見せていた。

▽前半終了時点で2位に4打差をつけながら混戦で最終日に臨む石坂 (17番のダブルボギーは)一番打ってはいけないところに打ってしまった。(2メートルのパットも外し)ボギーでは上がれた。もったいなかった。