渋野日向子(22=サントリー)が首位と1打差2位で、今季自己最高のスタートを切った。9番パー5で2オンに成功、今季国内2個目のイーグルを奪うなど、他は3バーディー、1ボギーの4アンダー、68。今大会の目標に「1日3アンダー×4日」を掲げ、昨年大会のペ・ソンウのVスコアを1打上回る通算12アンダーとし、復活Vをうかがっていく。渋野と同じ黄金世代の原英莉花(21)が5アンダーで首位に立った。

<佐伯三貴のスリーポイント解説>

渋野選手は(1)表情(2)思い切り(3)パッティングが良かったですね。まず、佐藤賢和キャディーと談笑するシーンが多く見られました。私も国内外のツアーで付いてもらった東北福祉大の先輩ですが、明るい性格なので渋野選手も自然と明るくなったのでしょう。1打ごとに飲み物を差し出したのも、渋野選手が自覚している「リズムが速くなる悪い癖」を抑え、平常心でプレーできたと思います。

思い切りの良さは、1番から出ていました。10メートル以上のバーディーパットは、2メートルほどオーバーしましたが、ラインは合っていました。返しのパットをしっかりと決めたことで、同じような距離を決めた4番のバーディーパットも自信があったと思います。さらに5番の7メートルのバーディーパットは、わずかに決まりませんでしたが、同じような距離が残った9番でイーグルパットを決めました。良い流れを自らつくりました。

イーグルも、9番で取れたのは後半にも波に乗っていける最も良いタイミングでした。なぜなら今大会はハーフ休憩がないので、後半へのモチベーションがさらに高まったと思います。17番のボギーはむしろ好材料。特に渋野選手は第2ラウンドが苦手で、明確な反省材料は、自分のプレーに徹しようという気持ちを強くさせると思います。(プロゴルファー)