日本女子オープン覇者の原英莉花(21=日本通運)が、国内メジャー2連勝に王手をかけた。強風の中、3バーディー、2ボギーの71でまとめ、通算10アンダー。2位に1打差で第1日からの首位を守った。

<佐伯三貴のスリーポイント解説>

原選手の優勝を左右するのは(1)飛距離、(2)精神面、(3)若さです。パー5で2オンし、2つバーディーを取ったように飛距離は武器です。飛ばし屋の選手はドローヒッターが多いですが、原選手はフェードで飛ぶので、球が転がらずに止まる強みがあります。それでいてアイアンでドローも打てる。師匠のジャンボさん(尾崎将司)に鍛えられているので、ショットの再現性が高く、最終日もそれを出せるかどうかで成績も違ってくると思います。

3日間とも首位に立つと「勝ちたい」という欲が出ます。ここまでは日本女子オープンで勝ったことが、余裕を生んでいましたが最終日は別もの。アドバンテージはないと思って、自分のプレーに徹することが大事です。あとは若さがどう転ぶか。ここまではコースなど、良い意味で深く知らないからこそ、攻めの姿勢を貫けました。知らない強みを生かし、攻め続けることで優勝に近づきます。

対照的に知っている強みを持つのが上田選手です。コースを熟知したコントロールショットは別格。フルショット一辺倒の若い選手とは違う、引き出しと経験の多さが勝るのか見ものです。(プロゴルファー)