ツアー2勝の原江里菜(33=NEC)が土壇場のバウンスバックで3位をキープした。3位スタートのこの日は70で、通算5アンダー。16番パー4で第2打をガードバンカーにいれ、ダブルボギーを喫したが、17番パー3(185ヤード)で第1打を4メートルのチャンスにつけて、バーディー。最終18番パー5は残り60ヤードの第3打を1メートルにつけ、連続バーディーを奪った。

ホールアウト直後は「後半バタバタして、まだ興奮気味で…。何とかいい位置で終われてホッとしています」と笑顔を見せた。

今季は、昨年の最終QT73位でツアー出場権をほぼ得られなかった。コロナ禍による長いオフもあり「疑似引退体験でした。時間があって試合に出たい思いが強くなって、出る気がなかった(下部の)ステップ(アップツアー)も出たりして」。レギュラーツアー出場は4試合、ステップアップツアー出場も4試合。「手応え、課題が見つかった。ずっと調子の悪かったパットが、ステップ初戦でもやもやが消えた。その後はずっとスイングの課題に取り組めてきた」という。

これで来年のツアー11試合とプラスアルファの出場権は確保した。「うれしいです。正直言って、今回の増枠予選会は枠(出場権獲得目安が上位10人前後)がすごく少ないから、宝くじみたいな気持ちだったんで」。選手からの人望も、ファンの人気も高いベテランが、ツアーに帰ってくる。