2月23日に米カリフォルニア州ロサンゼルス郊外で米男子ゴルフのスーパースター、タイガー・ウッズ(45)が起こした自動車事故をめぐり、米ロサンゼルス郡の保安当局が、走行記録を調べるために車載のブラックボックスの捜査令状を請求したことが明らかになった。

米USA紙が報じたもので、当局は走行速度やアクセルとブレーキ操作などのデータを解析して事故原因を解明するのが目的で、ウッズの過失を示すものではないと伝えている。カリフォルニア州の法律では、死亡または重傷者が出た事故では法的機関が記録データを取得するための捜査令状が請求できるという。

一方、当局は「通常の事故」として処理しており、アルコールや薬物の影響があったかどうかを調べるための血液サンプルの提供は求めないとしている。ウッズは2017年にフロリダ州の自宅付近で停車中の車内で意識が混濁した状態でいるのを発見されて違法運転で逮捕され、その後の捜査で腰痛を緩和するための処方薬の影響によるものだったことが判明している。今回の事故でも、居眠り運転の可能性が指摘されている。

同紙が入手した、令状を取得するための宣誓供述書によると、ウッズは現場に最初に駆け付けた警察官に運転していたことを覚えておらず、どのように事故が起きたのか分からないと話したと言い、その後に病院で行われた事情聴取でも事故当時の記憶がないことを明かしている。また、事故直後に近隣住民が現場に駆け付けた際、車内に閉じ込められたウッズは顔とあごに血がついており、意識がない状態だったことも明記されているという。(ロサンゼルス=千歳香奈子)