原英莉花(22=日本通運)が、24日に亡くなった祖母にささげる優勝を誓った。5バーディー、1ボギー68、4アンダーで8位発進。「今週は絶対に勝つぞと思って戦っています」と、祖母への思いを語った。半袖とスカートという白の上下で臨んだのも「黒を着たくなかったです、逆に。金属(アクセサリー)も全部外してきて、私の中で精いっぱいの…。届けたいなと思って」と、祖母を明るく見送りたい思いで選んだと明かした。

スタート前、スコアカードを受け取った際には、日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)関係者に声を掛けられ、親指で涙をぬぐっていた。それでも1番ティーに立った時には、吹っ切れた表情を見せた。その1番パー5は、第3打のアプローチを2メートルに寄せてバーディー発進。最終18番パー5も第3打を1・5メートルにつけてバーディー締めと、最初から最後まで集中力を切らさなかった。

前日25日のプロアマ戦は欠場した。「本当は帰る予定はなかったんですけど、日曜日(試合が)終わってからだと間に合わない、会えなくなってしまうので、急きょ、最期のお別れをしに行ってきました」。原は今大会後、メジャーのANAインスピレーション(4月1日開幕、米カリフォルニア州)に出場予定。急きょ、とんぼ返りで神奈川県に行っていた。

昨年10月には「おばあちゃんが今、入院しているんですけど、コロナで面会にも行けない。すごいさみしい。(自分は)めっちゃ、おばあちゃん子です」と明かし、神奈川県内で入院中の90歳代の母方の祖母を気にかけていた。その時は、祖母と再び暮らす夢を見たが、突然、夢に現れなくなり、目が覚めると涙を流していたと話していた。

昨年は国内メジャー2冠に輝いたが、今年に入ってからの3戦は予選通過が1試合のみ。クラブがかみ合っていないことが多かった。それでもこの日は「気持ちですね、今週は」ときっぱり。祖母のためにも、結果を残して渡米するつもりだ。

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