初優勝を目指す鶴岡果恋(21=フリー)が4バーディー、1ボギーの69で回り、通算6アンダーで3位に浮上した。

3つスコアを伸ばして迎えた15番では、グリーン奥のカラーからピンまで10ヤードをピッチングウエッジで見事に沈めてチップインバーディー。強風にも動じず、安定したゴルフで18ホールを回りきった。

鶴岡は「攻めるところと守るところを決めて臨みました。マネジメントがうまくいったおかげです」と振り返った。好調の要因にはパットをピンタイプからスパイダータイプへ変更したことを挙げ「ミスパットが減りました。それで調子が上がったのでよかったです」と話した。

先輩ゴルファーの姿も刺激にしている。横浜出身で、通っていた葉山国際カンツリー倶楽部には一学年上に国内通算3勝の原英莉花(22)がいた。練習場や高校も同じ。オフには食事も共にする時もあるといい「間近で憧れの先輩を見てきたので、いつか追いつけるようにと練習してきました」と思いを明かした。

先々週のTポイント×ENEOSゴルフトーナメント、先週のアクサ・レディースでは、ともに最終ラウンドで渋野日向子と同組になり、ここでも学びがあった。「(渋野の)ラインの読み方やコースの攻め方とかが自分と違って、勉強になりました」。この日のラウンドでは、その時の記憶が役に立ったとも語り「渋野さんはスライスラインだったらカップの左に外して打つ。そうすれば手前で切れることがないから。今日の13番のバーディーパットはスライスラインで、絶対に左から入れようと思って打って、入りました」と笑顔をみせた。

この日のラウンドでは全ホールのキャリーとランをメモし、風の影響などのデータも集めた。「先々週も、その前の週もいい流れでいっていたので、焦らず地道にコツコツいければいいなと思います」。残りは2ラウンド。悲願の初優勝へ、最後まで戦いきる。【松尾幸之介】