男子ゴルフのメジャー、マスターズが開幕。10度目の挑戦でメジャー初制覇に挑む松山英樹(29=LEXUS)を中心に、東北福祉大の先輩でもあるツアー7勝の佐伯三貴氏(36)が大会を展望した。

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松山は、ちょっとスイングを変えていると言っていたので、まだしっくりきそうできていない感じはあるのかなと思います。ただ、本人はどのメジャーの中でもマスターズは特別な存在。勝ちたいという気持ちがすごく強いので、やってくれると思います。ここ数試合は良かったり、悪かったりという状態ですが、初日にアンダーパーで回って、いい滑り出しができれば、波に乗っていい形で進んでいけると思います。

スイングの改造で、前よりもフラットになっている感じです。私は前の方が好きだけど、今のフラットだと前よりはボールのばらつきが多くなりそう。でも、松山の場合、ショットよりもパッティングがリズムのバロメーター。パッティングでフラストレーションをためやすいタイプなので、今週のマスターズの高速グリーンをいかにフラストレーションなくストロークしてホールアウトを1つずつ重ねていくかがポイントだと思います。

松山とはオフに一緒にラウンドしたりする中で、たまにLINEでアドバイスを求められた時は、イメージや私ならこう思うなどアドバイスをさせてもらったりしています。今年からコーチをつけたのは、自分の中で管理してきたスイングのデータだったりがメモリーオーバーになって、コーチにそこの管理もお願いできるようになったのだと思います。松山はいろんなものを自分の中にため込むタイプ。あんまり気負わずにやって欲しい。もし日本人がマスターズを勝つとしたら、一番最初は松山だと私は思っています。

マスターズは私も大好きな大会で、実は昨年、コロナがなかったら見に行く予定だったんです。マスターズが出しているオフィシャルのアプリも見ていますし、今度行くことがあったらパー3コンテスト出させてよって感じですね。タイガー・ウッズの19年の復活優勝や、先日優勝したジョーダン・スピースの復活優勝への期待、ロリー・マキロイがマスターズに勝てば生涯グランドスラム達成ということで、注目ですし、本当に見どころ満載の大会だと思います。