米男子ゴルフツアー・マスターズ最終日の11日(日本時間12日)、松山英樹(29=LEXUS)が日本人初のマスターズ制覇を成し遂げた。

<データ>

歴史的偉業を遂げた松山英樹だが、マスターズの4日間を振り返ると、意外なデータが浮かび上がってきた。優勝だけに当然、平均ストロークは1位だが、他に目立つのはイーグル数が単独1位の3回ぐらい。決勝ラウンドに進出した54人中、フェアウエーキープ率は64・29%で37位、平均ドライバー飛距離に至っては288・6ヤードで47位と下位に低迷している。4日間のバーディー数も13回で33位と、平均以下に終わった。

パーオン率は69・44%で7位、平均パット数は1・58で10位と上々だが、突出した数値ではない。では、なぜ優勝できたのか。実は今季の米ツアーで、パットの数値は166位と低迷。パットが平均以上なら優勝できるほど、ショットの正確性は米ツアー屈指と証明した格好だ。最終日に奪った4つバーディーは全てアプローチを1メートル以内に寄せていた。“絶対に打ってはいけない”ゾーンを避け、手堅くパーを拾った出場10度の経験も後押しした。