渋野日向子(22=サントリー)は、4バーディー、ボギーなしの68で回り、4アンダーで14位発進となった。8アンダーでホールアウトした首位の笹生優花らとは、4打差となっている。

1番パー5で、バンカーからの第3打を2メートルに寄せながらも、バーディーパットは全くカップに近づかずにパー発進した。その後もパットの感触を修正できず、バーディーを逃し続けたが、7番パー5で最初のバーディーを奪った。残り約40ヤードからの第3打を30センチにピタリと寄せ、バーディーを先行させた。苦しんでいたパットも、9番パー4で2・5メートルのバーディーパットを決め、上昇ムードで折り返した。

後半に入ると10、11番で伸ばし、9番から3連続バーディーを奪った。ともにパー4の10番はバンカーからの第2打を3メートル、11番は残り100ヤード足らずからの第2打を2メートルにつけてバーディーとした。その後は最終18番まで7ホール連続パーで終えた。

2週間前に行われた前戦の今年最初のメジャー、ANAインスピレーションは、予選通過に1打及ばず72位に終わった。2年連続の決勝ラウンド進出を逃し、傷心でハワイ入りしたが、松山英樹のマスターズ優勝に刺激を受けた。今大会前に「自分がメジャーを取ってから、初めて日本人がメジャーを勝つところを見たので、何か自分の時とは違うなというか。本当に日本人として誇りを持ちました。『ありがとう』とか『おめでとうございます』の言葉では伝えられないぐらい、すごく大きな影響を受けたと思います」と語っていた。

自身は19年のAIG全英女子オープンで優勝し、日本人女子では2人目のメジャー覇者となった。松山の快挙を見て「やっぱり日に日に忘れていくものなので、あんまり覚えていないんですが」と前置きしつつ「自分もこういう立場なのかなと思うと、なんだかちょっとはすごい立場なのかなというのを、2年後ですが若干感じました。見ていて緊張しましたし、見入ってしまいました」と、2年遅れで自身の快挙を実感していた。それだけに、今大会は優勝争いを展開し、再びメジャー女王の存在感を示すつもりだ。