ミレニアム世代の吉田優利(エプソン)が21歳の誕生日に、プロ53ラウンド目でツアー自己ベストとなる66をマーク。3打差7位から1打差2位に浮上、ツアー初優勝に前進した。

「ミスを修正できて、後半はショットがパットとうまくかみ合った。誕生日に、充実した思い出に残るラウンドになりました」。前半アウトは35。9番パー4のドライバーショットを右の林に打ち込んだ時、テークバックの始動が極端にズレていることに気づき、インの5バーディー、31につなげた。

ジュニアで日本ジュニア、日本女子アマの2冠を手にし、同世代の古江らに負けない“肩書”を持つが、プロ1年目の20-21年シーズンはツアー18戦でトップ10がない。「昨年はどうしても調子が上がらなくて(コロナ禍で試合が少なく)早く終わったことをプラスに考えるようにした」。今年は部門別ランクで最も重視するパーオン率を上げるため、その前段階のティーショットの置き場所に注意、隙を作らないことを心がけてきたという。

同じ辻村明志プロ門下の先輩、小祝が15日に23歳の誕生日を迎え、プレゼントを交換した。「中身はまだ見てないんです」とうれしそうだ。オシャレが好きでインスタグラムなどを積極的に更新。化粧品やエステグッズに詳しく、仲間からよく相談を受けるファッションリーダーの1面も持つ。日本ウェルネススポーツ大の学生でもあり「大学生の自分と、プロゴルファーの自分は全く別物。それぞれを区別して、楽しみたい」という。

1打差2位で迎える最終日は同世代の古江、黄金世代の高橋と同組で戦う。「もちろん優勝はしたいです。でも、今は単純にゴルフがうまくなりたい気持ちが強い。明日は一番いいプレーをしたいです」。最後はゴルファーの顔で明るく笑った。