永峰咲希(25=ニトリ)が、65の好スコアで回り、単独首位でホールアウトした。1イーグル、4バーディー、ボギーなしで6アンダー。ホールアウト時点で2位の田辺ひかりを1打リードしている。

出だしから3ホール連続でパーをセーブ後、4番パー5でイーグルを奪い、勢いに乗った。残り40ヤードから58度のウエッジで放った第3打が、そのままカップに吸い込まれた。「グリーンが砲台になっていて、ピンの位置は見えたけど、面は見えなかった。逆目なので突っこまないと、と思って打ったのがキレイに入ったみたい。ギャラリーの方の歓声で気付きました。このイーグルが大きかった。すごくうれしかった」と、気持ちも乗った。その後は8番で5メートル、10番で9メートルのパットを決めるなどしてバーディーを重ね、最後までボギーなしで回った。

「ショットは、すごくキレていたわけでもないし、60、70点ぐらい。パッティングのフィーリングがすごいよかった」と、好スコアの1番の要因を挙げた。高麗グリーンの今大会に合わせて、前週までとパターを替えた。「高麗グリーン用のパターと割り切って使っています。今年も、このパターが活躍してくれましたね」と、年間を通じて高麗グリーンで行われる今大会、ダイキン・オーキッド・レディース、JLPGAツアー選手権リコー杯の3試合だけ使う、パターとの相性が抜群だった。使う機会は少ない中、急に感触が合ったことには「自分でもすごい不思議。高麗のグリーンの上だとタッチも合うし、球も真っすぐ出てくれる」と、笑顔で振り返った。

今大会は新型コロナウイルスの影響で昨年は中止となったが、18年にツアー初優勝を飾っており、相性の良さは折り紙付きだ。不思議な縁は重なり、今大会の直近3人の優勝者の誕生日が全て一緒。自身の前後の17年は吉田弓美子、19年は申ジエと、3大会連続で4月28日生まれが優勝している。永峰もそれを知っており「2周目に突入したらうれしい。何かいい縁があればいいなと思います」と笑顔。ツアー2勝目を飾った昨年の日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯以降、目立った成績を残せていない。それだけに「不思議な」追い風をいくつも受けて、3勝目へ勢いを加速させていくつもりだ。