20-21年シーズン2勝の金谷拓実(22=フリー)がアマチュア時代を含むツアー通算28戦目で初の首位スタートを切った。前半インは2バーディー、1ボギーだったが、後半アウトで5バーディーを量産し、6アンダーの64をマークした。

「得意じゃない」イメージのある第1ラウンドの過去最高順位は、優勝した前々週の東建ホームメイト杯5位。首位発進に金谷は「うれしいです」と頬を緩めた。ハーフターン時の待ち時間が約50分。「集中力を切らさないように」と心がけ、後半1番パー4で残り110ヤードの第2打をピン1メートルにつけてバーディー。2番パー5はグリーン左バンカーからの第3打を4メートルにつけ、上りのパットを沈めた。4番パー3は8番アイアンで50センチのベタピン、5番パー4は残り120ヤードを52度のウエッジで2メートルへ。9番パー4は残り85ヤードの第2打を58度のウエッジで1メートルにつけ、後半5バーディーのチャージを締めくくった。

「昨日からの雨もあって、グリーンは少しソフトになる。いいスコアが出るだろうな」と伸ばし合いの予感があった。「パットの調子がよく、いいのが入ってくれたし、アイアンの距離感も良くて、チャンスを多く作れました」と調子は良かった。ただ「調子の良しあしに関係なく、泥臭く、どうすればいいスコアを出せるか」と常に考える姿勢が、好結果を呼ぶ。

前日の第1日が大雨で中止となり、競技は72ホールから54ホールに短縮された。短期決戦で文句ない滑り出し。「出る試合はすべて優勝を目指して頑張る」という男が、見据えるのは20-21年シーズン3勝目しかない。