男子ゴルフのマスターズで、日本人初のメジャー優勝を果たした松山英樹(29=LEXUS)が11日(日本時間12日未明)、同大会後、初のツアー復帰戦となるAT&Tバイロン・ネルソン(日本時間13日~16日、米テキサス州)へむけた公式会見に出席し、マスターズ制覇後の反響や今大会への意気込みなどを語った。

松山は4月11日にマスターズでの戦いを終えると、すぐに日本へ帰国。2週間の隔離期間を含め、滞在中の約1カ月間はほとんど練習をしていなかったと明かし「(大会の)コースというよりかは自分の状態を上げることが先決かなと感じています。それができればいい戦いができると思っています」と意気込んだ。マスターズ優勝で心に余裕が生まれたとも語り「勝ったことで少しホッとしたというか。もっとツアーでもメジャーでも勝ちたいと思っているし、今までみたいな追い込んでというよりかは、少し余裕を持って自分を見られるんじゃないかなと思っています」と話した。

日本では4月30日に内閣総理大臣顕彰の顕彰式に出席したほか、両親や知人らに会っていたという。海外の記者から優勝の反響について問われた際には「(隔離中に)誰にも会わずに(自分の)ニュースを見ているのがすごく面白いというか、違和感はありました」と苦笑いも浮かべた。自身に関する記事を目にすることについても「そこまで見るのは初めて」といい「恥ずかしいというか、くすぐったい感じもします」と語った。

今年の国内男子ツアーではここまで開催された計4試合中、3試合で松山と同じ東北福祉大出身選手が優勝している。各選手が松山のマスターズ制覇へ刺激を受けたことを口にする中、松山は中日クラウンズを制した先輩にあたる岩田寛(40=フリー)が優勝時に「(松山は)今までの日本ゴルフ史上最高の選手。いろんな道を切り開いてくれた気がします」などと語っていたことに触れた。「岩田寛さんがおっしゃっていたことがすごく僕の中ではうれしくて。これからもさらに優勝できるように、日本にもいい影響が与えられるように頑張っていきたいと思います」と力を込めた。

このほか会見ではマスターズ優勝者に贈られるグリーンジャケットについても質問が飛んだ。松山は日本で着用したのはオンラインで行った優勝会見と首相官邸での顕彰式に出席した際の2度のみだと明かし「両親とかには着てもらいましたし、知っている人には見せに行ったりはしました」と日本滞在を振り返っていた。【松尾幸之介】